MORIHICO.藝術劇場

本格的なオペラやバレエが楽しめる劇場というのは、全国でも珍しい。
北海道初となる多面舞台を備えた「札幌文化芸術劇場」はその一つで、
市民の念願が叶い、この場所がオープンしたのは2018年のこと。
以来、国内外からアーティストを招いて様々な演目が上演され
札幌の文化拠点として機能している。
そんな劇場を有する複合文化施設「札幌市民交流プラザ」の1階に、
印象的なカフェがある。「MORIHICO.藝術劇場」である。

「札幌市図書・情報館」とカフェが一体となった空間は、
相互に本やコーヒーを持ち込むことが可能。
公共施設にローカルなお店が入店するのは稀なことだが、
少なくとも札幌に、ローカルカルチャーを大切にしている世界観を伝えているのは確かだ。

天井は宗教建築のアーキテクトで大事にされているといわれるが、
それはカフェにとっても同じ。
カフェは空想を楽しみ、ポジティブになるための場所だから
ふと見上げても絵になるように設置したのが現代風のシャンデリア。
ソファ席にゆったりと身を委ね、
演劇の余韻に浸り、あるいは誰かとその想いを共有する時間は格別だ。

ゆったりと席を配置し、求めたのは居心地のよさ。
実際に腰掛けてレイアウトを組み、細部にまで心を配った。
さりげなく散りばめられたアンティークやドライフラワー、
古いドアをリメイクした大きなテーブル。
《MORIHICO.》が目指したのは
プロダクトとは反対側にある自然的な美。
一つひとつ異なることにこそ宿る、くつろぎの空間。

店内でひときわ目を引くのが、スタイリッシュな晒しのカウンター。
劇場で公演を行った演者や監督が来店し、
そこに積み重なるサインが、今では大きな財産となっている。
文化とは自由の象徴。
店名の「藝」の文字には、
「人間の精神において内的に成長していく、ある価値体験を植える」という意味を込めている。
一杯のコーヒーがこの場所、“MORIHICO.カルチャー”への入場チケットなのだ。
モリヒコ ゲイジュツゲキジョウ
News
【当面の間】
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【3/22(水)】短縮営業
11:00-17:00(L.O.16:30)
ADDRESS | 北海道札幌市中央区北1条西1丁目 札幌市民交流プラザ1F |
---|---|
TEL | 011-590-6540 |
OPEN | 平日:8:00〜22:00(L.O. 21:30) 土日祝日:9:00〜22:00(L.O. 21:30) |
CLOSED | 年中無休 ※1/1、2を除く |
P | 有料駐車場あり |
ACCESS | 札幌市営地下鉄東西線、南北線、東豊線 「大通」駅30番出口直結 |